メールマガジン2024年5月号
2024年11月12日
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◆◇◆ 官澤綜合法律事務所メールマガジン◆◇◆
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2024年5月28日
こんにちは、官澤綜合法律事務所です。
4月は記録的な暑さでした。
5月は少し暑さは落ち着いたように感じますが、今年は梅雨が長引き猛暑となるのではないかと予報が出ています。
当事務所では冷たい飲み物やタオルなどご用意しております。
ご来所の際必要でしたら遠慮なくお申し付けください。
また面談中でも体調不良など感じましたら遠慮なくお申し出ください。
さて、メールマガジン2024年5月号をお届けします。
ぜひご一読ください!
◆目次◆————————————–
1、法務コラム 「令和6年入管法改正について」 弁護士 長尾浩行
2、「大田区民会館の奇跡」 弁護士 翠川 洋
3、6月12日法務セミナー開催のご案内
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■ 【法務コラム】「令和6年入管法改正について」 弁護士 長尾浩行
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このコラム執筆時点ではまだ参議院法務委員会の審議中ではありますが,おそらくは令和6年の入管法および技能実習法の改正法がこのまま成立するでしょう。
入管法改正といえば昨年の令和5年改正と,さらにその1年前とずいぶんと報道され大騒ぎになっていました。
今年はメディアの取扱いはそれほどでもないようにも思えますが,令和5年改正も令和6年改正も同じくらい重要だと思います。
令和6年改正の最大の眼目はなんといっても技能実習を将来的に廃止し,これに代わる育成就労という新しい在留資格(ビザ)を認めるというものですが,育成就労ほかの令和6年改正の中身についてはしばらくメディアで報道が続くでしょうからここでは触れません。
それよりも,先日バングラデシュの人から聞いたお話を書いてみたいと思います。
日本に来る海外の労働者からの視点です。
バングラデシュの首都ダッカには日本語と,韓国語の語学学校がたくさんあるそうです。
日本やあるいは韓国へ出稼ぎに行きたいと考える多くの若者が勉強しているそうです。
現時点では日本よりも韓国のほうが人気があるそうで,理由は韓国のほうが給料がいいからなのだとのこと。
また,日本の技能実習がどのような実態であるのかもバングラデシュではある程度把握されていること,さらには,まさにいま国会で議論されている新しい制度である育成就労についても知られており,労働者の待遇改善につながるかもしれないという点については期待されている,と言われて少し驚きました。
とはいっても,いまやインターネットで何でも情報が手に入り,日本にいるバングラデシュ人も簡単に情報発信できるわけですから,当然のことです。
技能実習がどのような制度であったのか,その後導入された特定技能がどのような制度であって,新しい育成就労がどのような思惑で導入されるのかについても,かなり正確なところをその人は知っていました。
バングラデシュの若者は日本と,日本以外の例えば韓国やマレーシア,ドバイなどと,待遇や給料を比較しているわけです。
バングラデシュから技能実習で来る人はそれほど多くはありません。
でも対日感情は悪くない国で,日本に来て働きたいと思っている若い人はたくさんいるのだそうです。
なかなかバングラデシュという国になじみがないかもしれませんが,バングラデシュという国名は「ベンガル人の国」という意味だそうです。
人口の多くがベンガル人であり,またイスラム教を信仰しているということです。
日本との関わりといえば,インドの独立運動家であったスバス・チャンドラ・ボースはベンガル人です。
何かの縁で,現代の日本に来るバングラデシュの若者が,日本に幻滅することなく日本で過ごせることを期待します。
以上
(弁護士 長尾浩行)
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■ 「大田区民会館の奇跡」 弁護士 翠川 洋
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ライブやコンサートで忘れられない感動を味わった経験はみなさんお持ちだと思います。
私にも忘れられないコンサートがあります。
1987年11月、ニック・ロウが初来日し、11月19日に1回だけの単独公演を行いました。
私が大学生の頃のことです。
初来日の告知は1年以上前にあり、チケットを勇んで購入したものの、その後来日延期のアナウンスが何度も続いたことから、心配になってプロモーターに電話したこともありました。
ともあれ、不安をよそにニックはやってきました。
その間に会場は変更され、チケットの払い戻しをした人も多かったのでしょう、私の席は購入当時は真ん中あたりだったのが、最終的には前から2列目になっていました。
さて、変更された会場は大田区民会館です。
井の頭線の駅から歩きながら、本当にこんなところでコンサートがあるんだろうかと案じていましたが、会場に入ってみると、もう10年以上待ってたぜ、みたいなファンでいっぱいでした。
ニックはジーンズに白いシャツというシンプルな姿で颯爽と登場し、アコースティックギター1本で次々とおなじみの曲を繰り出していきます。
観客も筋金入りのファンばかりだからノリもいい。
無茶なリクエストをユーモラスにかわしたり、サプライズ曲があったりで、会場の雰囲気もアットホームでご機嫌です。
アンコールには来日中のエルヴィス・コステロと二人で登場。
コステロを呼び出すとき、ニックは「今日は『僕の』コンサートだからね!」と念を押したためか、腰を浮かしかけた観客も立ち上がるのは自制。
2度目のアンコールで会場は総立ちになり、公演は大盛況のうちに終了した・・・はずでした。
ところが、客席の照明が明るくなっても総立ちの観客は誰も帰らず、手拍子も鳴り止みません。
会場のBGMが流れ始めても手拍子はまだ鳴り止みません。
客席では見ず知らずの観客同士が顔を見合わせ、妙な連帯感で結ばれている気分です。
もちろん、いくら手拍子が続いても会場の照明が点いたら終演、というのがお約束だというのはみんな知っています。
それでも手拍子と歓声は続いています。
機材を撤収するためにステージに出てきたスタッフも、誰も帰らない客席を見て右往左往しています。
5分以上そんなことが続いたでしょうか、再び会場の照明が消えました。
と思った次の瞬間、ステージに照明が点き、なんとニックがベースを持ってステージに出てくるではありませんか!
それまでおとなしかった観客が一気にヒートアップしてステージ前に押し寄せてきました。
ベース1本で’Bo Bo Skediddle’を歌うニックの足元でモッシュも発生しましたが、警備員もあっけにとられ、何もできずに見守るだけです。
そんな観客も、1曲終わってニックが手を振りステージを去るのを大歓声で見送ると、その後は何事もなかったように引き上げました。
ライブやコンサートは、アーティストと観客との化学反応みたいなものだとつくづく思います。
この日、ニックもかっこよかったけど、観客も粋でした。
一緒に行った仲間内では「大田区民会館の奇跡」と呼んで今でも語り草になっています。
以上
(弁護士 翠川洋)
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■ 6月12日法務セミナー開催のご案内
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※開催は終了しました。
【セミナー概要】
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テーマ: 『訴訟リスクに対応する労務管理のポイント
(労働条件の設定・変更、配転命令)』
企業は従業員を雇用する際に労働条件を設定しますが、状況の変化や経営方針によっては、これらの条件を変更する必要が生じることがあります。
ただし、労働条件の不利益な変更は従業員に大きな影響を与えるため、トラブルが発生することも少なくありません。
今回のセミナーでは、労働条件の設定および変更に関するポイントを解説します。
さらに、最近出された配転命令に関する最新の最高裁判例についても取り上げます。
職務内容や勤務場所の変更に関する配転命令は、従業員に大きな影響を与えるため、その注意点を理解しておくことが重要です。
ポイントをしっかりと押さえ、今後の労務管理にぜひ役立てていただきたいと思います。
皆様のご参加をお待ちしております。
講師: 浅倉 稔雅(弁護士)
日時: 2024年6月12日(水) 15:00~ 1時間程度
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■ あとがき
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メールマガジン配信担当 総務課のWです。
当事務所のメールマガジンをお読みくださり誠にありがとうございます。
内容はいかがでしたか?
内容についてのお問い合わせやご感想は当事務所までお気軽にお寄せください。
セミナーでじっくり聞いてみたいテーマやメルマガ法務コラムで取り上げてほしい、
ちょっとした法的な疑問などもぜひお知らせください!
バングラデシュ、革製品だけでなく衣類でも名前を見ることが増えました。
仙台でも海外から働きに来ている方はよく見かけますが、どの国出身なのか、どんな言葉を話しているのかさえわかりません。
日本に働きに来る方は言葉だけでなく習慣も勉強していらっしゃるでしょうが、当然日本で生まれ育った方とは異なります。
日本では他国の習慣などを勉強する機会が少なく、同じ地域に住むとなると排他的な感情が先に立ってしまいなかなか受け入れられない方もいるようです。
もっと気軽に触れ合える機会を持って、日本に来て良かった・来てくれて良かったと思いあえるといいですね。
私の最近の心震える演奏No1は、以前のメールマガジンで翠川弁護士が紹介していたリパッティの「主よ、人の望みの喜びよ」です。
YouTubeの演奏ですが、私の場合ちょっと心が落ち着かないときに聞くと、フラットから前向きまで持って行ってくれます。
リアルで聞いてみたかったなあ。
今月のメルマガは以上です。
次回は6月25日頃配信予定ですのでお楽しみに!