メールマガジン 2022年10月号
2023年09月28日
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◆◇◆ 官澤綜合法律事務所メールマガジン◆◇◆
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2022年10月25日
こんにちは、官澤綜合法律事務所です。
朝晩の冷え込みが強くなり、薄手のコートやマフラーを身に付ける人が多くなってきました。
仙台市内でも通りを歩くと、けやきの色づきや銀杏の香りが感じられます。
秋が深まり冬が近づいていますね。
さて、メールマガジン2022年10月号をお届けします。
ぜひご一読ください!
◆目次◆————————————–
1、法務コラム「『新たな裁判手続き』の正体は?」 渡邊弘毅弁護士
2、上州真田の城巡り 小向俊和弁護士
3、11月9日法務セミナー開催のご案内
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■ 【法務コラム】 「『新たな裁判手続き』の正体は?」 渡邊弘毅弁護士
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インターネット上での誹謗中傷については、これまでセミナー等でも多くお話してきました。
インターネット上で誹謗中傷されたときに、検討するルートは大きく分けて
1.書き込みを削除したいというルート(削除ルート)と、
2.誰が書き込んだかを突き止めて損害賠償を請求したいというルート(発信者情報開示請求ルート)
の2つです。
このうち、1.削除ルートは、期間の制限もなく、任意での削除請求も行えるため、どちらかというと難易度が低いです。
これに対し、2.発信者情報開示請求ルートは、まず書き込んだ先(コンテンツプロバイダ。例えばTwitter社やFacebook社、5chの管理人等)に開示請求を行い、出てきた情報(IPアドレス)を基に、接続プロバイダ(例えばNTTドコモやソフトバンク等)に開示請求をかける、という2段階の手続きを踏む必要があり、かつ接続プロバイダのログ保存期限というタイムリミットが決まっているので、実際に誰が書き込んだのかを突き止めるのはかなり困難でした。
ところが、近時の誹謗中傷被害の広がりを受けて、プロバイダ責任制限法という法律が改正され、この10月1日から「新たな裁判手続き」という手続きが開始されました。
この「新たな裁判手続き」は訴訟とは異なる非訟手続の一種です。
制度検討中ずっと「新たな裁判手続き」という名称で呼ばれていて、このままの名前になるのかな、と思っていたら、「発信者情報開示命令+消去禁止命令」という正式名称が付きました。
この手続きは、従来の二段階の手続きを1つの手続きでできるようにして、迅速に発信者の情報(住所や氏名)を開示してもらえるようにする、という制度です。
まだ始まったばかりなので、裁判所も弁護士も探り探りの運用のようですが、業界ではどうやらかなりのスピードで審理が進むようだ、という話もあり、歓迎する声が上がっています。
ただ、現時点では東京地裁と大阪地裁でしか受け付けておらず、仙台地裁では行えません。Teamsでのオンライン審理がなされるという話もありますので、他の点も含め、今後に注目していきたいと思います。
(弁護士 渡邊弘毅)
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■ 上州真田の城巡り 小向俊和弁護士
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秋の連休を利用して、上州(群馬県)にある真田にゆかりのある城巡りをしてきました。
コロナ禍でしばらく、遠方への城攻めは自粛していたのですが、久しぶりの城攻めです。
1 沼田城(群馬県沼田市)
河岸段丘の町・沼田市にある城跡で、河岸段丘の台地の崖のうえにつくられた、天然の要塞です。
真田信幸(大河ドラマ「真田丸」では大泉洋さんが演じていました)が近世城郭として整備した城です。現在は公園となっており、桜の名所として有名です。
江戸時代には五重の立派な天守があったそうなのですが、今は残念ながら天守は跡形もありませんでした(石垣も残っていませんでした…)。
とはいえ、櫓の石垣や、堀跡など、当時を偲ぶ跡が残っています。
捨曲輪のビューポイントからは、谷川岳など沼田を取り囲む山々や名胡桃城などを見渡すことができ、大変よい眺めです。
なお、ここから車で20分ほどのところに、「吹割の滝」という有名な滝があります。
「日本のナイアガラ」とも言われており、大河ドラマ「葵徳川三代」のオープニング映像にも使われていました。
夏に行くととても気持ちがよく、お勧めです(日光から沼田に抜ける国道120号(日本ロマンチック街道)沿いにあります)。
2 名胡桃城(群馬県みなかみ町)
真田昌幸が沼田城の支城として整備した城跡です。
真田と北条の領土問題が発生した際、豊臣秀吉の裁定で一旦真田の城となったのですが、これを北条氏が計略を用いて奪ったことが、秀吉の小田原攻めのきっかけとなりました。
そのような史実もあり、城跡には「歴史を変えた名胡桃城」との幟が掲げられていました。
規模はそれほど大きくありませんが、馬出しの後ろに、曲輪が幾重に続くという、武田流の築城術の遺構が現在までよく残っている城跡です。
国道17号沿いにあり、山道もなく、気軽に立ち寄れる城跡です。
3 岩櫃城(群馬県東吾妻町)
頂上付近に岩山がそそりたつ岩櫃山の中腹の尾根を利用して築城された山城。
真田氏の本拠・上田城と沼田城の中間地点に位置する重要拠点として、真田氏によって整備されました。
武田勝頼が織田信長に攻められた際に、真田昌幸が勝頼を迎え入れようとした城でもあります(実現せずに武田氏は滅亡しましたが…)。
岩櫃山の景観は、大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像にも使用されています。
登城は、あまり整備されていないかなり急な山道を登っていくもので、「熊出没注意」との看板がありました。
いかにも本当に熊が出てきそうで、また、油断すると転倒してしまいそうな箇所も複数あり、かなりしんどかったです(それだけ堅固な山城だったわけですが)。
行かれる際には、山道歩行を前提とした装備と、それなりの覚悟をもって登城することをお勧めします。
4 中山城(群馬県高山村)
真田の重要拠点である沼田城と岩櫃城の中間に位置する城跡で、北条氏によって整備されました。
ちょうど、真田の拠点である2つの城の間に楔を打ち込む形で築城されているため、「楔を打ち込む境目の城」というキャッチフレーズが付けられていました。
台地のヘリに築城されていて、周辺を水田や畑に囲まれた小高い丘のようになっています。
私が登城した際には、連休中にもかかわらず、私以外には全く人気はありませんでした。
道もあまり整備されておらず、藪の中を踏み分けていく感じで、登城は結構しんどかったですが、かなりな深さの空堀の遺構等が残っており、訪問した甲斐がありました。
5 今回は、上州にある真田ゆかりの城をめぐりましたが、真田といえば、上田城(長野県上田市)が有名ですし、江戸時代に入ってからは、松代城(長野県長野市)が(信之を藩祖とする真田氏の)居城となりました。
これらの城は、日程の関係や以前に訪問していたこともあり、今回は行くことはできませんでしたが、これらすべての城の御城印を集めると、6城制覇の特別な御城印がもらえるとのこと。
以前上田城、松代城に行ったときは、まだ御城印はなかったので、機会があればまた再訪し、「6城制覇」したいと思っています。
城巡りには様々な楽しみ方がありますが、このように何かテーマを決めて巡ってみるのも、その歴史的意義などに思いを馳せることができて、楽しいものです。
(弁護士 小向俊和)
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■ 11月9日法務セミナー開催のご案内
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開催は終了しました。
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■ あとがき
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メールマガジン配信担当 総務課のWです。
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送受信トラブルが起こっていることにすぐに気づかないこともありますし、当事務所だけではすぐに解決できない場合もありますので、特に重要な連絡や至急の連絡は電話でもフォローするなど、代替方法での連絡も準備しておく必要があります。
当事務所へメールを送ったのになかなか返事がない場合、メールが送られてくるはずなのになかなか届かない場合は、大変お手数ですがお電話でご確認いただければと思います。
今月のメルマガは以上です。
次回は11月25日頃配信予定ですのでお楽しみに!
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